★酵母の力は、畑の土壌の状態に関係している

一般にワイン作りでは、特定の酵母を果汁に添加することでアルコール発効を促します。
ですが、私たちのワイン作りでは、アルコール発酵させるのに、酵母を添加しません。
畑に棲みつく酵母菌がブドウの表面に付きますので、それを頼りにアルコール発酵を期待します。

なので、発酵するまでドキドキの時間が続きます。
私たちの場合、おおよそ5〜10日くらいで発酵を確認できるのですが、一般的なワイナリーさんでは、酵母を添加すると、すぐに発酵が始まるそうです。つまりその発酵が始まるかどうか、また発酵が始まるまでの時間にリスクが生じるので、それを回避する目的もあるようです。

酵母菌と言っても一つじゃなく、糖を食べて分解した際にアルコールを出す菌を酵母と呼んでいるのであって、種類は無数に存在しますし、ほとんど特定できるものじゃないようです。

ちなみに、土壌微生物について、以前「2%しか把握できていない」というお話を聞きました。
が、最近聞いた話では、そもそも土壌にいる微生物の数自体が想定していたよりも圧倒的に多いことがわかってきたという話もあり、母数が増えてしまったため、2%どころではなく、0.1%もわかっていないかもしれないそうです。
つまり、ほとんどわからないようです。
ですが、 一方で土壌微生物の多様性と活性値が植物たちの成長や人の健康に関係があるということがわかってきているそうです。

話は戻りまして、酵母菌ですが、私たちのワインを作ってくれている酵母菌は、どのようなものなのかわかっていませんし、一種類とは限りません、複数の酵母菌が占める割合が違うだけかもしれませんし、毎年それが変わるかもしれません。

土壌微生物の分布は、畑の特徴を表していると思われるので、その分布した複数の酵母菌たちが活躍しているはずです。私たちが今期待しているのは、その土壌微生物たちがより豊かに多様性も活性度も高くなるように畑の環境を整えれば、ワインの発酵にも良い影響をもたらせるかもしれないということです。

私たちは「生き物の共存する農業」をしているので、殺菌剤などを使って畑の菌たちを死滅させたりしません。より種類が多数いた方がいいと思っているので、酵母菌の多様性がワインを美味しくしてくれたり、より確実な発酵を促してくれたりするのであれば、この上なく好都合です。

つまり畑に生物多様性を豊かにすればするほど、ワインがより良くなる可能性が広がるということ!
と、解釈することにしました。

同じ畑で同じ栽培法で育てても、それ以外の多くの要素が毎年違った趣のあるワインにしてくれるということです。

毎年同じワインが飲めるわけじゃないっていうのは、その年々(ヴィンテージ)の愉しみにも繋がりますね。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。